東京から行きやすいエリアに丹沢があります。このブログでも何度もご紹介している人気のエリアです。その中でも、丹沢の塔ノ岳と鍋割山がアクセス的に行きやすく、日帰りで帰ってこれるオススメの山です。
そんな丹沢の塔ノ岳にはほぼ毎月のぼっています。登ったことがある方はご存知だと思いますが、塔ノ岳は階段地獄の山で知られています。大倉尾根はバカ尾根と言われるほど、本当にきついルートです。そのきつさはどの季節も変わることがありません。
先日、初めて雪の塔の岳に登ることができました。(2020年3月15日)
丹沢の記事はこちらから♫
塔ノ岳で雪山体験ができる!
前日は季節外れの雪が降りました。都内でも予想外にモサモサと雪が降りました。都心では積もることはありませんでしたが、その日の夜の情報では丹沢は20cmほど積雪があるとの事でした。
大倉から見た丹沢周辺の山々は、真っ白になっていました。こんな丹沢の山を見たのは初めてでした。念のため軽アイゼンを持参しました。ゲイターは持っていなかったので、それ以外はいつもの装備で出かけました。
登山口からすぐの辺りは雪がうっすらとある程度でした。この日は朝から雪マークが出ていて、午前中は雪の予報でした。
少し進んでいくと雪が増えてきました。とは言え、写真の通りうっすらとある程度なので、歩くのに問題は特にありません。この辺りではアラレが降っていました。この日の塔ノ岳の気温は氷点下でした。そのため真冬並みの寒さでした。そこまで標高が高いわけでもない塔ノ岳ですが、東京近郊で雪が降った時には積もることの多い山です。神奈川とは言え油断は禁物です。
ひと息つくのにちょうどいい”堀山の家”
大倉に貼ってあったホワイトボードには、標高700m地点から積雪があると書かれていました。大倉から2時間弱の地点にある”堀山の家”の標高は950mです。この辺りはすでに雪が降り積もっていました。辺り一面雪景色でした。
どの季節でもここで休憩する人は多いのですが、こんな雪でも同様で多くの方が休憩をしていました。この先も長く険しい急登が続くので一息つくのはちょうどいい場所です。とは言え、雪なのでこんな状態です。寒いので長時間の休憩はできません。
そこにはこんな可愛らしい雪だるまもありました。辛く険しい大倉尾根でもこんな子に出会えると、なんだかほっこりしてしまいます。
軽アイゼンは絶対に持っていくべき!ガチガチに凍っているところが滑る!
堀山の家から花立山荘までの道のりは、徐々に雪が増えていきました。訪れた人は誰もが知っているであろうこの階段も、雪でとても歩きにくかったです。この写真は帰りに撮ったので登った時よりも溶けていました。どこも雪でとても滑るので、早めにストックを出しました。
花立山荘の周辺は土ひとつ見えませんでした。ここまでは軽アイゼンをつけていない人が多かったのですが、ほとんどの人がここで装着していました。その理由は登ってみてわかりました。この先はさらに標高が上がるため、どこもガチガチに凍っていました。前日に降った雪だったのですが、人が多く通ったせいでそこがとても凍ってしまっていました。
雪国出身の方はお分かりだと思いますが、雪は降りたては滑りません。人や車が通った後が凍ってしまうから滑るんです!登山者の数は少なかったのですが、雪の塔ノ岳を体験するために来ている方が多く見受けられました。その半数はアイゼンの練習で来ているようでした。説明書を読みながら付けている人も多かったです。
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階段がとても滑る!
この先は階段の雪もガチガチに凍っていました。登りでもとても怖いと思う凍結でした。滑るのでストックなしに歩くのは厳しかったです。私は登りではアイゼンを付けなかったので、どこも慎重に歩きました。周囲の人たちはみんな軽アイゼンを装着していました。
もうすぐ頂上のこの場所も真っ白でした。
極寒の頂上!温かい飲み物などが必要!
塔ノ岳は毎月のように登っていますが、ここで良い景色に出会えたことは一度しかありません。この日も同様で真っ白な世界でした。登りの時にすれ違った登山者によると、朝は澄み渡った青空で景色がとてもよかった様です。その日の朝の写真を拝見しましたが、ここが塔ノ岳?と思うほど美しい世界でした。
往復5時間程度の山なのでここに泊まりたいとは思いませんが、ここから見る朝日は美しいことで知られています。絶景に出会いたい方は早朝に登頂することをオススメします。
どの季節でもこの頂上はとても寒いです。この日は寒さの中でも、温かいスープやコーヒーを飲んでいる方が多かったです。冬の登山には温かいものが必要です。私はいつもサーモスのタンブラーに熱いコーヒーを入れていきます。山用のサーモスではありませんが、この程度の寒さなら朝に入れても冷たくはなりません。
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下山の時は溶けていた!それでも軽アイゼンは必須!
下山の時は朝よりも大分溶けていました。そのためガチガチに凍結しているところを下山せずに済みました。凍結していたら軽アイゼンなしに下りることは難しかったと思います。塔ノ岳は階段が続くこともあり、そこが凍ると本当に危険です。平坦な道はほぼないので、雪山としてはとても歩きにくい山です。
また、下山時は登りの時よりもゲイターが必要だと感じました。それは溶けたことにより、降りたての雪の状態よりも雪やドロがはねやすかったからです。ゲイターはつけていない人も結構いました。
朝に真っ白だった堀山の家も下山時にはドロに変わっていました。凍っているよりは歩きやすいのですが、今度はドロで滑りやすく、これもまた歩きにくかったです。これが登山口まで続きます。天気の良い雪のない塔ノ岳と違い、通常よりも時間がかかります。塔ノ岳に慣れている方、もしくは日頃から登山をしている方は大丈夫だと思うのですが、久しぶりの登山で雪山は絶対にやめた方がいいです。
一緒に登った仲間は半分が久しぶりの登山の人でした。しかし、マラソンなどで日頃から鍛えている方なので、初めての雪山でも余裕そうでした。ストックも軽アイゼンも持っていないメンバーもいましたが、やはり装備を揃えてから登った方がいいと感じました。丹沢といっても雪山です。軽装備で行くのはやめましょう!
雪の日ではない塔ノ岳の記事は他記事をごらんください。
塔ノ岳(雪の日)
標高:1,491 m
標高差:1,200m
難易度:中級★★★★☆
歩行時間:大倉ルート/5時間
ヤマスタ:有り(丹沢8座)
装備:ハードシェル、フリース、Tシャツ、極暖、パンツ、タイツ、軽アイゼン、ストックポール。本来はゲイターも必要!
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