東京から日帰りで行ける百名山に四阿山があります。
日本百名山の中ではとても地味な山ですが、危険箇所がほとんどないので初心者にも登りやすい山です。
新幹線を使えば、東京から日帰りで行けるのも登りやすい理由です。
百名山の記事はこちらから🎵
四阿山ってどんな山?どこにある?
四阿山(あずまやさん)は長野県上田市、須坂市、群馬県嬬恋村にまたがる山です。
★四阿山(あずまやさん)
【標高】2,354m
【レベル】初級〜中級者向け
【所要時間】約4時間半
【標高差(登り)976m/(下り)976m
【危険箇所】注意して歩けば問題なし!鹿がいることもある!
【ヤマスタ】あり
【今回のコース】菅平牧場〜四阿山のピストン
東京からのアクセスは?
四阿山の登山口である菅平高原ダボスまでは上田駅からバスが出ています。
東京から上田駅まではバスや普通列車を乗り継いでいくこともできますが、バスの時間やコースタイムなどを考慮すると、新幹線で行くのがおすすめです。
いつもは登山遠征では普通列車で行くのですが、全てを考慮すると四阿山の場合は新幹線の一択でした。新幹線といっても片道6,000円程度なので、新幹線にしてはそこまで高くないかなと思いました。
★東京から上田駅へ
【北陸新幹線】はくたか551号 金沢行き
【乗車駅】東京駅・上野駅
【降車駅】上田駅
【乗車時間】約1時間20分
【運賃】自由席:6,050円
上田駅はとてもこじんまりとしている駅です。新幹線が通っている駅とは思えないような感じなので、迷うことなくすぐに外に出られます。
駅を出るとすぐにバスターミナルがあり、菅平高原行きは3番乗り場です。これもまた迷うことはほぼありません。ひとりでも登山者がいれば間違いなく、その乗り場です。
しかし、ビックリしたのはここからバスに乗る登山者は数人しかいませんでした。初夏の晴れた土日でも全然いないんです。
他の百名山ならこの時期だとそれなり人がいるので、こんなにいないものなんだ!と衝撃でした。百名山の中では地味な山といっても、ここまでだとは思っていませんでした。まあ、必ず座れるので快適なんですけどね。
バス停から登山口までは想像以上に遠い!
50分ほどバスに揺られて到着したのは、とても静かな場所でした。
バス停の周囲にはトイレとレストハウスのようなところがありました。おそらく営業はしていたと思いますが、やっているのかな?と思うような雰囲気でした。
バス停からは看板を目印に進んでいきます。
迷わないような場所なのですが、思い込みで別の方向に進んでしまい20 分ほどタイムロスしました。上の写真の看板をスルーしてしまったんです。登山者が少ないところは他の人についていけないので注意が必要ですよね。
進んでいくとこんな看板がありました。
ここから先は明大の私有地のようでした。他に人がいなかったので、ここを通っていいのかな?と思いつつ、このまま先に進みました。
初夏の野草が咲いていて、とてもとてもきれいなところでした。
ここから先は「西の魔女が死んだ」という映画の雰囲気でした。歩いている間ずっと映画の世界に入り込んでいるような気がしました。
しばらく行くと四阿山の看板がありました。
この奥右側に見えているのが料金所です。ここを通過するにはお金がかかります。大人200円です。通ろうとすると料金所の中から人が出てきて料金を取られます。これは歩行者も車も同じです。なんとなく不思議な雰囲気でした。
そして、ここからです。
ここからがとてもとても長く感じるんです。登山口の入り口までは写真のとおり一本道なんです。左右の景色も全く変わらないので、歩いても歩いても全然進んでいないような感じがするんです。ここは北海道???と思うような場所でした。
ただ、新緑の季節だったので木々はとても美しく、それには救われた感じがしました。ただまっすぐの道ってこんなに遠く感じるんだなと思いました。
バス停から40分ほどで登山口周辺に到着しました。一本道だったせいか、気持ち的に疲れてしまいました。登山口周辺には駐車場、トイレ、売店がありました。
そして、更に進んでいくと牛がいました!登山口の手前は牧場なんです。
ここは登山者だけではなく、この牧場が目当てで来る人もいるんです。200円で牛を見れるなら、子供連れにはいいのかもしれません。面白い施設などは何もないですが、のんびりしていていいところでした。
そして、登山口です。
こんな風に道路に書いてあるのは初めて見ました。ちょっと面白いですよね。
とても歩きやすい山道!
しばらくは歩きやすい山道が続きます。
これと言った危険箇所はなく、初夏を楽しみながら歩ける感じです。
途中には川もありました。
新緑もきれいで、この時期に行くのにおすすめの山です。
更にしばらく行くと開けてきました。
周囲の山々が見えましたが、どこの山が見えているのかわかりませんでした。土地勘がないと何もわからないのが残念です。
この辺りは笹が生い茂っていて、その間をかき分けて進むような感じです。
明神ヶ岳ほどではないですが、しばらく笹が続きます。
全体的に大菩薩嶺に似ている山!
向こうに見えているのがおそらく根子岳です。
この日はバスの時間などによって根子岳には行かず、菅平牧場から四阿山のピストンにしました。根子岳は眺望がいいようなので、いつか機会があれば行ってみたいです。(あまりに地味な百名山なので、またの機会があるのかは不明です…)
この辺りからは少し歩きにくくなります。大菩薩嶺のような感じです。
細かい石や岩が増えるので、少し歩きにくいんです。
雲が多かったのですが、奥には北アルプスの山々が見えています。
こうして見ても、アルプスの山々は他の山と違って標高がとても高いんだなと思います。山の高さが全然違いますよね。
頂上に近づいてくるとこんな景色が見えてきます。
なんだか枯れ果てた乾燥した山という感じがしますよね。
どことなく尾瀬に似ている山頂と景色!
空が霞んでいなければ、とても眺望のいい山です。
ただし、頂上付近は遮るものがないので夏場の登山は適していない山だと思います。おそらくとても暑いです。標高もそこまで高くないので、初夏や秋に登るのがいい山なのかもしれません。
ほんの少し木道があったりします。
近いようで遠く感じるのがこの辺りだったような気がします。
そして、頂上です。
ちょっと変わった感じの頂上ではありましたが、どことなく尾瀬の山々に似ているような気がしました。
ここって嬬恋村なんですね!フェスなんかでよく耳にする嬬恋。イマイチどの辺にあるのかわかりませんでしたが、長野との県境のところにある村なんですね。上田駅から山に行ったので長野のイメージだったのですが、群馬との県境だったようです。
山頂からの景色はこんな感じです。
麓の町が見えるというよりは田畑が見える感じです。尾瀬に近いせいなのかわかりませんが、どことなく尾瀬と雰囲気が似ているような気がしました。
熊に見えてビックリした!
ピストンなので行きと同じ道を通ります。
木道って登りはきついのですが、下りは雰囲気があるので結構好きです。写真を撮っても絵になりますよね。
そして…
ふと目の前に黒っぽい生き物が見えました。
この時、周囲には私以外に誰もいませんでした。色がクマっぽくて、クマのように見えて本当に怖かったです。目の前にこんな生き物がいたらゾッとしますよね?
しかし、この生き物はのんびりと草や木を食べるだけで周囲のことは気にもせず。こわいので観察していたらカモシカのようでした。顔が白っぽくて可愛い顔をしていました。この少し前に友人からカモシカの写真をもらっていたので、同じ生き物がそこにいる!!!!と思ってビックリしました。
クマじゃなくてよかったですが、カモシカでも動物なので写真を撮ってさっさと通り過ぎました。周囲に人がいないとこういう時にこわいですね。ソロあるあるかもしれないですけどね。
この後、登ってきた幾人かの登山者とすれ違いました。その中に子連れの家族がいたんです。私が大分下った頃に、遠くで「シカ〜〜〜!」と叫ぶ子供の声がしました。おそらく私が見たシカに出会ったのでしょう。そこで、あれはやっぱりシカだったんだ!と思い、この後は安心して下山しました。
そんなわけで、どんな山でも山は山。街の中と違って、何が起こるかわからないということです。人気がそこまでない百名山のせいかもしれません。
行きと同じ道をとおって下山!
行きと同じ道なのですが、行きでは撮らなかった場所で写真を撮ったりして、気ままに下山しました。どこの山でもそうですが、同じ道でも登ってきた時と下っている時って、見え方が違うんですよね。そこが面白いところでもあったりします。
やっぱり大菩薩嶺に似ているなと思いながら通過しました。
四阿山っていろいろな山に似ていて面白いです。
そしてまた、笹の間を通り抜け、あっという間に下山しました。
行きでは遠い場所にいた牛が近くで見れました。
人がとても少ないので長閑でとてもいいところでした。他の百名山の雰囲気とは全く違いますけどね。本当に土日?と思ってしまいました。
入口のところにある売店でバッジも無事にゲットしました。
まとめ
東京からのアクセスはとても簡単でした。他の山よりもアクセスは楽だったような気がします。あとは上田市自体が人がとても少ないので、全体的にあまりストレスがかからないんです。
菅平高原ダボスのバス停から登山口付近までは遠く感じました。徒歩40分ですが、一本道なのでやっぱり遠く感じるんです。行きより帰りは覚悟をして歩いたので、行きほどは遠く感じませんでしたが、それでもやっぱり遠かったです。車で行った方が絶対いいです!この日はバスで行った人は数人しかいませんでした。
登山道は場所によって形状が違います。歩きやすいところもあれば、石や岩が多くて歩きにくかったり、山頂付近は道が細いところもありました。なので全くの初心者向けではなく、初級向けの山という印象でした。ある程度、登ったことがないと登りにくい山かもしれません。初めての登山の方にはおすすめはしません。
全体的には登りやすい山でした。混んでなくて長閑なので自分のペースで登ることができます。ただし、人気がないので少し不安にもなります。実際に動物に出会っているので、ソロではなく誰かと行った方がいい山かもしれません。
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