東京から日帰りで行ける山に山梨の釈迦ヶ岳があります。
釈迦ヶ岳は全国にたくさんある山の名前です。検索をすると各地の釈迦ヶ岳がでてきます。その中でも二百名山の奈良の釈迦ヶ岳が一番有名な様です。YAMAP、インスタ等で調べていても、どちらのことを書いているのか写真を見なければわからなかったりします。タグもどちらの山も混同していることが多く、調べるのが面倒な山でもあります。
そんな釈迦ヶ岳ですが、今回は富士山が一望できる山梨の釈迦ヶ岳をご紹介します。
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釈迦ヶ岳(山梨)
釈迦ヶ岳はアクセス方法によってタイムが大きく変わります。
バスで行く場合は、バス停が遠いため車で行くよりも2時間半ほど余計に時間がかかります。逆にすずらん群生地駐車場から行く場合は、頂上まで1時間で登れてしまうので、釈迦ヶ岳だけだととても物足りない登山になります。
★釈迦ヶ岳(山梨)
【標高】1641m
【レベル】初心者
【所要時間】約3時間(内休憩1時間)
【標高差】420m(登り/下り)
【危険箇所】なし
【駐車場】あり
【選出】山梨百名山
【今回のコース】すずらん群生地駐車場〜釈迦ヶ岳(ピストン)
釈迦ヶ岳ってどこにある?アクセスは?
山梨の釈迦ヶ岳は笛吹市に位置しています。分かりやすくいうと河口湖の北側です。
他の記事にも書いているのですが、河口湖周辺はバスの路線が多く、とても複雑です。
富士急のHPを何回見てもバスの本数が多いので、いまいちどれが目的地に着くのかがわかりません。HPの構成が悪いような気がしますが、目的地がどのエリアでどの路線だと行くことができるのかが分かりにくいです。すずらんの里入り口のバスについても、富士急の時刻表にはそのバス停の表記がありません。
実際には「プチペンション村」と「芦川農産物直売所」の間に「すずらんの里入り口」のバス停があります。
全体的にとても分かりにくい表記なので、河口湖周辺のバスを利用される場合には予めバスの路線を調べておいた方がいいです。そして河口湖駅は高速バスも含めて、たくさんのバス停があるので乗り場もわかりにくいです。また、観光客向けの周遊バスもあるので更に複雑です。私は何度も山梨に登山に行っていますが、何度行ってもいまいちバスがわかりません。本当に複雑な地域だと思います。
富士急のHPには路線図もあるのですが、全てが1枚の路線図に記載されているわけではなく、何種類かに分かれているので、自分の乗りたい路線を見つけるのがとても難しいです。
★アクセス
【バス】 富士急行「富士山」駅より富士急山梨バスで約40分。「河口湖」駅より約30分。
芦川農産物直売所(大石プチペンション村 )方面行き「すずらんの里入口」下車。
※すずらんの里入口行きのバス(芦川農産物直売所行き)は1日2便しかありません。
【車】中央道「河口湖IC」より約19km
駐車場はすずらん群生地のすぐ隣!冬期はトイレが閉鎖!
釈迦ヶ岳のすぐそばにあるのがすずらんの群生地です。
日本でも有数のすずらんの群生地で山梨の自然記念物に登録されています。有名なのが「にほんすずらん」で国内でもここまで群生している場所はそう多くないんだそうです。そのため、すずらんシーズンの5月下旬から6月上旬にかけては多くの観光客でにぎわうそうです。
そのすぐ隣にあるのがすずらん群生地駐車場です。駐車場といってもただの広い敷地です。
駐車場のすぐ脇にすずらん群生地の入り口があります。
ここから少し下っていくと群生地です。
その敷地内にトイレがあります。駐車場にはトイレがないのでそちらのを利用します。
ちょっと面白いのですが、この群生地には右にも左にも1m間隔でトイレの標識があります。迷う様な場所でもなく、そんなに看板がなくてもすぐにわかるトイレなのですが、とにかく看板がたくさんあります。なので迷うことは絶対にありません!
ただし、このトイレは冬期は閉鎖しています。私が訪れたのは11月下旬だったのですが、すでに閉鎖されていました。時期をよく見なかったのですが、冬期はずっと閉鎖の様でした。この周辺には他にトイレがないので、すぐ近くにある芦川農産物直売所 おごっそう家まで車で戻りました。意外と時間がかかるので冬期に行く場合には、先にどこか近くでトイレを済ませて行くのをおすすめします。けっこうなタイムロスになります。
★近隣のトイレ
【場所】芦川農産物直売所 おごっそう家
【営業時間】10:00-17:00
【公衆トイレ】屋外トイレ
【アクセス】すずらん群生地駐車場より車で約10分。約5.3km
たくさんのコースがある!あしがわハイキングコース!
こちらは駐車場にあった看板です。
釈迦ヶ岳周辺にはいくつもの山があり、たくさんのハイキングコースがあるようです。どれも初心者向けで気軽に登れるコースなので、様々な楽しみ方ができるエリアです。
その中で最も人気なのは黒岳です。釈迦ヶ岳とセットで登る方が多い山です。そして、黒岳はこの辺りの最高峰です。標高は1,792mです。冬の低山トレーニングとして人気が高い山でもあります。コースもいろいろあり、釈迦ヶ岳以外から登ることもできます。
駐車場から釈迦ヶ岳は70分!
釈迦ヶ岳までの登山道は何にもありません。
頂上近くまではむずかしい場所はありません。ずっとなだらかで歩きやすい道を登っていきます。道が広く、どこを歩いてもいいのでとても気楽な山です。特に面白味のない山道ですが、短時間で登れる手軽さと危険箇所がないので、のんびりしたい日にはとてもおすすめの山です。
訪れたのは秋だったので至るところが落ち葉で覆われていて、サクサクっとなる音がとても楽しかったです。別記事にしている天城山のように落ち葉で道がわからなくなる山ではないので(落ち葉があっても迷う場所がない)、秋登山もとても楽しめました。小さな子供連れで行くのにおすすめです。
これは私の個人的な感覚ですが、山梨の山は2種類あると思っています。
ひとつめは、山道が狭くガレ場が多い、そして狭い岩場の頂上の山です。山梨の低山に多いタイプの山です。ふたつめは、大菩薩嶺タイプの山道が広い山です。大菩薩嶺、瑞牆山のように駐車場からの山道がとても広いタイプのことです。
釈迦ヶ岳は登山道については後者です。大菩薩嶺や瑞牆山の駐車場付近の登山道に似ています。登ったことのある方はなんとなくイメージが湧くでしょうか。それぐらい歩きやすいということです。頂上については後ほど詳細を書きますが、山梨らしく前者の狭いタイプでした。これは個人的な間隔なので、あまり参考にならないかもしれません。
頂上は360度の絶景!
駐車場から約1時間で頂上です。
頂上付近はガレ場や鎖場が多少ありましたが、どこの山にもある程度のレベルのものなので、そんなに危険を感じるものではありません。ただし、ガレ場なので雨上がりなどはとても滑りやすいと思いますので、注意が必要です。
(北側)
山頂はひらけていて360度の眺望です。
写真は北側の大菩薩嶺方面です。山梨は山が多いのでその方角にも山があってとてもきれいです。
(西側)
西側は南アルプスです。
あいにく雲に隠れていましたが、すっきりとした快晴ならきれいに見えると思います。
方角的に富士山は逆光になりやすい!
(南側)
ちょうど逆光の時間だったのできれいな写真を撮れなかったのですが、南側は富士山です。遮るものがないので真正面に富士山を眺めることができます。ただ、方角的に頂上に到着する時間に逆光になってしまうので、富士山が目的であれば時間をずらした方がいいと思います。ふつうに写真を撮るのがとてもむずかしいです。
富士山がすぐ目の前なので本当に美しい景色でした。やはり気になるのは逆光です。ここから見える富士山は3号目から上部なんだそうです。
周回コースには急傾斜がある!下山に使うには不向き!
左側の標識の下にあるように山頂からのコースは2つあります。行きと同じコースのピストン(写真右方向)か、一周してすずらん群生地に戻るか(写真左方向)の2種類です。私たちはピストンにしましたが、左側のコースは急傾斜になっていてガレ場が多い様です。登りなら問題はなさそうでしたが、下山に利用するには少し危険かもしれません。
私自身はガレ場が好きではないせいもあり、左側の周回コースは利用したくないと感じました。右側のすずらん群生地からのピストンコースはガレ場はあるものの、そこまで危険な箇所はありません。普通に注意していれば問題ないと思います。
また、黒岳にも登る場合には右側のコースを利用します。
こちらが黒岳方面とすずらん群生地方面の分岐点です。
黒岳に向かう場合は「日向坂峠」方面に向かいます。
この日、ぐだぐだの登山だったので私たちは黒岳縦走はしませんでしたが、普通に行くなら黒岳との縦走がおすすめです。時期や天候にもよりますが、先にも書いた様に釈迦ヶ岳だけでは物足りません。体力的にもあまり疲れないので登り甲斐もないです。サクッと行って他のことも楽しみたいなら釈迦ヶ岳だけでも楽しいとは思います。
私の場合は山梨登山ではほうとうと温泉がセットになるので、軽めに登ってそれらを楽しんで帰るのがいつものプランです。山梨は温泉が多いので選び放題なのもいいところです。
帰りに立ち寄った「ももの里温泉」!混んでなくてゆっくりできる!
山梨登山の後は温泉に立ち寄ってから帰ります。前もって決めているというよりは、地図をみてその場で決めることがほとんどです。コロナのこともあり、この日は空いていそうな温泉を選びました。
それが釈迦ヶ岳と同じ笛吹市にある「ももの里温泉」です。
ももの里温泉は市営の小さな温泉です。
敷地もそう広くはなく、旅行の時に誰もが立ち寄るような大きな温泉ではありません。どちらかと言うと地元の人が通う様な温泉です。全体的にとてもこじんまりとしています。入り口もそう広くはありません。
感染症対策で入口では検温とアルコール消毒、そして市外からの訪問の場合は名前等を記載する必要がありました。しかし、その日は混んでいなかったのもあり、すんなりと入ることができました。お風呂は内湯と露天風呂ぐらいしかなかったのですが、夕方にもかかわらず貸し切り状態でとてものんびりと過ごすことができました。登山後にゆっくり入るにはとてもおすすめの温泉です。小さいながらもとても満足できる温泉でした。
【住所】山梨県笛吹市一宮町金沢387-1
【電話番号】0553-47-4126
【営業時間】11:00-21:00(最終入館20:30) ※コロナの影響により2021年2月現在、時短営業中
【料金】
・市外から:大人620円(3時間以内)/大人1,030円(1日)
・市内から:大人310円(3時間以内)/大人520円(1日)
【定休日】木曜日
【お風呂】内湯・打ち湯・露天風呂・サウナ
【泉質】アルカリ性単純温泉
温泉の後にはほうとうのお店に立ち寄りましたが、そちらは別記事にしています。
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