東京から日帰りで行ける百名山は限られています。
車ならまだ行きやすいのですが、電車とバスなどの公共機関を使って行くのは楽なことではありません。電車自体では現地に行けたとしても、電車の到着時間と現地のバスの出発時間が合わないことが多いんですよね。そこが東京から地方の百名山に行く難しさだと思います。
そんな状況下の中で、今回は谷川岳に行って来ました。
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谷川岳!東京から日帰りでも行ける!
谷川岳は世界一人が死ぬ山として世界的に知られています。エベレストよりも亡くなっている人が多いなんて信じられませんが、その記録はギネスにも認定されているんだそうです。じゃあ、とても危険な山なの?と思いがちなのですが、危険なのは一ノ倉沢周辺になるので一般ルートではないんです。この周辺はクライミングコースとして人気が高く、日本三大岩場として知られています。
なので、一般ルートを普通に登る分にはそこまで恐怖を感じることはないんです。一般ルートであれば、至って普通の山道になります。登山をする上で注意しなくてはいけない一般的なことを気をつければ問題ないです。実際に谷川岳は初心者から子供までたくさんの人が登っています。他の百名山と比べると子連れがとても多いです。また、初心者や山をあまり知らない人も多く、こんな時間にここから登ってくるの?いう人がとても多いです。
★谷川岳
【標高】1977m(オキの耳)/1963m(トマの耳)
【レベル】中級レベル
【所要時間】約5時間
【標高差】810m(登り)/810m(下り)
【危険箇所】ガレ場が多いため、注意が必要。雨の後はとても滑りやすい。
【ヤマスタ】あり
【今回のコース】天神平〜トマの耳〜オキの耳〜トマの耳〜天神平
【駐車場】あり
★アクセス(電車)
【電車】
・東京都内〜JR高崎駅 (JR上野東京ライン、JR湘南新宿ラインなど)
・高崎駅〜JR上越線「水上」駅 下車
【バス】水上駅 3番乗り場
・関越交通バス 「谷川岳ロープウェイ」行き
★アクセス(新幹線)
【新幹線】
・東京駅〜上越新幹線「上毛高原」駅 下車
【バス】
・上毛高原駅〜関越交通バス「谷川岳ロープウェイ」行き
ロープウェイは混む?チケットはいくら?
谷川岳の一般的なルートはロープウェイを使います。ロープウェイは谷川岳ロープウェイ駅から出ています。すぐ目の前に駐車場とバス停があるので、どちらでアクセスしても簡単にロープウェイに乗ることができます。
心配していたのはロープウェイの混雑です。事前に調べたのですが、SNSなどでもあまり情報がありませんでした。私が訪れたのは紅葉が始まりかけた9月下旬の日曜日でしたが、朝のロープウェイは全く混んでいませんでした。同じバスに乗って来た人が並ぶだけで、他から来た人がいる様にも見えませんでした。それぐらい空いていました。立山や木曽駒ヶ岳などロープウェイやケーブルカーがある山はその待ち時間が何時間にも渡ることが有名なので、とても心配していましたが、谷川岳は全然問題ありませんでした。雰囲気や混雑具合は那須ロープウェイと似ていました。なので特に心配することはないと思います。
少し驚いたのが施設の古さと廃れ具合です。谷川岳は人気の山なので年間を通しても、ロープウェイを利用する人は多いと思うのですが、他の山にあるロープウェイ駅よりとても古く、とても不安を感じる雰囲気でした。ただ古いだけではなく、あまり手入れがされていないような雰囲気があり、天気の悪い日に行ったらその施設自体が怖いのではないか?と思う様な感じがしました。これはあくまでも私の個人的な感想ですが、百名山の施設とは思えなかったです。それでもロープウェイに乗る分には問題はないので、さほど心配することはないと思います。
★谷川岳ロープウェイ
【乗車駅】谷川岳ロープウェイ駅(谷川岳ベースプラザ)
【降車駅】谷川岳天神平駅
【営業時間】 ※緊急事態宣言などにより変更される可能性があります。
《4〜11月》平日8:00-17:00/土日祝7:00-17:00
《12月〜3月》8:30-16:30
【料金】
《片道》大人1,250円/小人630円
《往復》大人2,100円/小人1,050円
【乗車時間】最速7分
【運転間隔】3分
天神平から展望台まではリフトがあります。
天神平には登山口があるので、リフトを利用しなくても登頂することが可能です。周りの方を見てみてもリフトを利用しない登山者が多かったです。リフトは観光客向けのものという雰囲気でした。私自身もリフトには乗らず、天神平から登山道へと入りました。
★観光リフト
【料金】片道420円/往復730円
【乗車駅】天神平
【降車駅】天神峠
【乗車時間】約7分
道幅が狭く渋滞しやすい山道!
登山口に入ると最初は木道がずっと続いています。台風の数日後だったこともあり、木道が濡れていて滑りやすく、スピードをあげて歩くことができませんでした。急登ではないので、濡れていなければ歩きやすいと思うのですが、至るところが湿っていました。熊穴沢避難小屋あたりまではそんな感じの道が続いています。滑る以外には特別注意する点もないので、ただひたすら進みます。
そして避難小屋を過ぎた辺りからは岩場が多くなり、歩きにくい山道になります。場所によっては道幅が狭くなるので、比較的すぐ道が詰まります。谷川岳は子供や家族連れがとても多いので、そういう意味でも渋滞しやすいです。こんな感じでどこまでも渋滞が続きます。そのため、予想以上に時間がかかるのでスタートは早めがいいです。自分のペースで登れるとは限りません。
山道の写真があまりないのは自分のペースで立ち止まれる状況になかったからです。山道が混んでいるので、なかなか思う様に立ち止まれないんですよね。まだ紅葉の始まりの時期でしたが、見頃の時期になるととんでもなく混む山だと思います。
スタートから約2時間で肩ノ小屋です。
正面からの写真を撮らなかったのですが、一般的な山小屋です。売店があり、宿泊することも可能です。登山口からここまでトイレがないので、トイレに行くならここで済ませる必要があります。山頂を含め、このコースでは他にトイレがある場所はありません。肩の小屋のトイレは屋外に簡易型ものがあり、他の山同様に100円の使用料金がかかります。ここにしかないのもあり、常に人が並んでいます。
★谷川岳肩の小屋
【営業期間】4月下旬〜11月下旬
【電話番号】090-3347-0802
最初のピークはトマの耳!
ここまで混雑していたせいもあり、必要以上に体力を奪われました。9月下旬ということもあり、まだ日差しが暑く、直射日光があたりやすいコースなので体感的には体力の消耗を激しく感じる山だと感じました。暑くない季節であれば、そこまで危機感を持つ必要はないと思います。
地図でみると肩の小屋から山頂(オキノ耳)はすぐなのですが、意外と時間がかかるように思いました。ここもまたとても混んでいたので、必要以上に時間がかったことも原因のひとつではあると思います。
そして着いたのがトマの耳です。
谷川岳にはピークが2つありますが、そのひとつがトマの耳です。背景はガスっていますが、実際には遮るものがなく360度の絶景です。谷川岳の周囲にはたくさん山があるので、そういう楽しみ方ができる山でもあります。残念ながら私はこの辺りの山に詳しくないので、イマイチどこが何の山なのかわかりませんでした。次回までに覚えていきたいです。
ふたつ目のピークはオキの耳!
トマの耳あたりから先は、どこを見渡しても絶景でどの景色でも楽しめる山道でした。訪れたのは9月下旬でしたが、山頂付近は紅葉が始まっていました。ここまで来ると危険箇所もないので、みなさんのんびりと景色を堪能しながら歩いている感じでした。本当に息を呑む美しさなので、途中の山道が例えそこまで面白くないコースだとしても、登った甲斐があると感じました。
アルプスとはもちろん違いますが、百名山に選ばれるだけの山だと思いました。
どこまで見渡しても本当に山ばかりです。
ちょうど雲の影で暗くなってしまいましたが、ここから見た山頂は本当に美しかったです。山の形がきれいだからなんだと思います。この写真ではそこまで人が写っていませんが、実際にはとてもたくさんの人が登っていました。子連れが多かったです。
なだらかな歩きやすい道を進んでいきます。道幅は狭いですが、とても歩きやすかったです。辺り一面が色づき始めていて、本当に美しい世界でした。急登がないので、写真が撮りやすく、時間かけて歩きたい山頂です。
そしてふたつ目のピーク「オキの耳」です。谷川岳の最高点です。こちらもトマの耳と同様に360度絶景です。天気が良ければ最高の景色に出会える山です。谷川岳の山道は前半があまり面白くないのですが、山頂付近の景色は本当に素晴らしく、人気の高い山というのも納得できました。山好きには是非登ってほしい山です。
どこまでも続きます。
秋も美しいですが、冬や他の季節もいい景色を見れそうな稜線です。
頂上付近ではたくさんの方々が休憩していましたが、混雑していたので下山に時間がかかると思い、すぐに下山しました。ソロの場合は余程のことがない限り、休憩はあまりせずに早々に下山します。休憩をしすぎるとだるくなってしまうのと体が冷えるので、元気なうちに下山しています。以前は山飯などもしていましたが、今は時間短縮のためにやっていません。山は早く登って早く下山するに越したことはありません。時間がないのは冗談抜きで命取りとなります。
山は早く登って早く下りるに越したことはない!
混雑していて想像以上に登りに時間がかかったので、下りに危機感を感じていました。谷川岳を登ったのはこの日が初めてだったこともあり、時間が読めなかったことも大きな原因です。また、山道は岩場や鎖場があると途端に渋滞になってしまうので、それも危機感を感じた理由のひとつです。それぐらい歩きにくい山道だったのです。
実際にはというと、オキの耳から登山口まで2時間10分で下山できました。ソロだったこともあり、スピードをあげて下山したので予想以上に早い下山でした。山頂で休憩していた人が多かったため、下山の時には山道はあまり混んでいませんでした。もう少し遅くなっていれば非常に混んだと思います。この日はロープウェイの最終が16時ぐらいだったので、それに合わせて混雑したのではないかと思います。それぐらい山頂には多くの人が残っていました。
全体的には初心者がとても多く、大丈夫かな?と思うような方々もたくさんいました。その中でも多かったのが、こんな時間から登ってくる?という遅い時間から登ってくる家族連れが何組もいました。この日は緊急事態宣言中だったこともあり、ロープウェイの最終は16時くらいでした。16:30だったかもしれません。しかし、私が下山中だった13時半や14じ頃に登ってくる方が多かったです。これが他の山であれば、ベテランで山を分かりきっていて登ってくる健脚者だとも捉えられるのですが、どう見ても初心者に見受けられました。
谷川岳の場合は天神平ルートであれば、ロープウェイを利用して下山することになります。その時間を考慮すると午後から登るのはやはり相応しくありません。遅くても昼過ぎには登頂し、下山がするのがベストだと思います。人によってペースなどもあると思いますが、危険箇所はないにしても初心者が想像するよりも登りにくい山道でもあるため、早めに登頂し下山することをオススメします。
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